2016年3月のアーカイブ


[ さかもと未明 ] [ 小林美佐子 ] [ 成田 朱希 ] 池田満寿夫と3人の黒いヴィナス【成田朱希/さかもと未明/小林美佐子】

[ 2016年3月24日 ]

当画廊では命日月3月に池田満寿夫オマージュ展を例年、開催しています。池田と長野高校同級生だった画廊会長・荒井一章は今日、熱海にある池田満寿夫のお墓参りに行く予定です。
1997年3月8日急逝されてから没後19年がたち経ち、亡くなってから美大生となる方が出てくる時代となりました(急逝された1997年に多摩美術大学教授として若い才能を育てる予定でした)
昨年からのオマージュ企画では、生前の池田と親交のなかったアーティストとの共演企画を開催しています。今展の3作家もみな、オマージュ作品を制作し自作とともに並ぶ池田芸術を、ご来廊者とともに楽しんで頂いています。

【展示風景:さかもと未明】

インクジェットに手彩で制作した(左から)クリムトと池田満寿夫へのオマージュ作品。
今企画への参加依頼をして数日後、緊急入院。心配していたところ病室のベッドからこの2点のエスキースが送られてきた。
点滴を受ける自身を撮影しリスペクトする名画の顔にモンタージュさせた。


下:池田満寿夫60年代初期リトグラフ
左上:さかもと未明のドローイング
右上:さかもと未明のオマージュ池田満寿夫作品・プリント(池田リトの女性を男に差し替えたモンタージュ)


ドライポイント作品。

 

【展示風景:小林美佐子】

今展出品の新作。
池田満寿夫自叙伝『思考する魚』のタイトルに惹かれ、この2点の新作タイトルに用いた。


ご本人

 


出品を依頼した2ヵ月半ほどの間に池田満寿夫オマージュ作品(つまり最新作)を6点も制作頂きました。どれも内容の深い秀作揃い!

【展示風景:成田朱希】

今企画(MASUOエロチカとのコラボ)初めに依頼したのが成田朱希。中央の3点は今展の為の新作ドローイング。
両脇の裸婦は第40回人人展(3/2~3/8東京都美術館)出品作。この展示は「人人展」終了後の3/10から完成した。
※画面下:10代でデビューした成田の恩師・美術評論家ヨシダヨシエ氏の資料小展示(ヨシダ氏は2016年1月永眠。)


ご本人


女性が描くエロス・・・成田朱希の画(え)力が近年、益々パワーアップしています。特に今回のドローイング線描は凄いものがあります。

[ 山田 純嗣 ] [ 池田 俊彦 ] 京都市美術館 PAT in Kyoto

[ 2016年3月23日 ]

【京都市美術館 PAT in Kyoto 〜4/1 迄開催】
当画廊からは山田純嗣、池田俊彦の2名が推挙、出品されております。

3年に一度開催の京都版画トリエンナーレPAT in Kyoto初日行き。
山田純嗣(推薦者 名古屋市美術館 竹葉丈氏)が推薦出品され《ニッシャ賞》を受賞しました。
日月山水図屏風をモティーフにした完成作と、制作過程でもあるドローイング、オブジェを一緒に展示する初の試み。
ドローイング細部に登場するアニマル達は完成作ではエッチングのグレー線と樹脂によるマティエールで細部はみえなくなり、作品が完成する事で制作過程だったドローイングが、独立した作品として成立する面白さを今展示で発見しました。
山田ファン必見の展示です!

 

池田俊彦は 中林忠良氏による推薦で出品しております。展示風景の撮影が(許可頂いてます)目的ですが、京都在住の木口木版画家 二階 武宏を紹介したいと思ってました。同世代の二人はデビュー当初、同時期に受賞しながら交流がなく初顔合わせとなります。
1年以上かけて出来上がった新作大作を中心に展示され、インスタレーションが多い今展示の中で、全面雁皮紙に刷られた「これぞ銅版画!」と言うべき池田作品は歴史ある美術館の建物内装とも一番しっくりしていました。

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