2018年3月のアーカイブ


[ 長谷川 利行 ] 長谷川利行展に寄せて-荒井一章

[ 2018年3月31日 ]

長谷川利行展に寄せて

荒井一章

 

私の知るかぎり最高の長谷川利行展が始まった。福島県立美術館を起点に、都内では府中市美術館(2018年5月19日〜7月8日)と続く。新発見の作品もあって話題豊富である。私は長谷川利行展を自分でも何度も手掛けたり、利行の会として企画に参加してきたけれど、今回の展覧会は出品点数155点、しかも利行選りすぐりの見逃すことのできない作品ばかり。利行の作品は生で見るのがいちばん。立派な画集、特集記事の掲載写真はいくらもあるけれど、実物をしっかり見ることには及ばない。その絶好のチャンスが今回の長谷川利行展だと思います。

私は初日の3月27日、福島県立美術館へ出かけました。桜の咲くのには早い東北、しかし暖かい青空の日。広い敷地に建つ福島県美の重厚さの中での長谷川利行展は堂々と素晴らしいもので、感動しました。

監修された前岩手県立美術館館長の原田光氏ともお会いし、お互い「いい展覧会ですね」と言葉を交わしました。不忍画廊旧蔵の「水泳場」(板橋区立美術館蔵)は今回展の図録表紙になっています。「ガスタンク」はかつて不忍画廊が上野にあった時代に所蔵していましたし、懐かしい思い出の作品と出会いました。私の義父で、利行を生涯をかけて世に出した木村東介氏はいつも言っていました。「ユトリロより利行が上だよ」と。「パリで利行展をやってみたい」とも。私には「絵を見る物差しは利行」と。思い出す言葉です。長谷川利行展会場を歩きながら、利行は「日本のゴッホ」なんだと思いました。

必見の展覧会ですよ。

 

長谷川利行展 藝術に生き、雑踏に死す─
会場:福島県立美術館
会期:2018年3月24日(土)~4月22日(日)
→展覧会詳細

[ 古茂田 守介 ] [ 展覧会情報 ] [ 過去|past ] 描かれた少女は・・・誰? 古茂田守介生誕100年記念 守介|美津子|杏子 3人展

[ 2018年3月24日 ]

古茂田守介 「杏子」 1948年 油彩・キャンバス 409×318(F6)

2018.3/26日(月)~4/7(土)  日曜休廊  11:00~18:30

※同時期開催 : 「古茂田守介展」ギャラリー川船(京橋)

今年は古茂田守介生誕100年目の年となります。本展はそれを記念した企画展となり、古茂田守介のアトリエに遺されていた娘の杏子と妻の美津子を描いた油彩画やドローイングを中心に、美津子(もともと画家で)守介没後に活動再開)と杏子の銅板画も展示し、画家家族3作家による「描かれた少女」をテーマに構成する企画展となります。

◎古茂田守介 1918~1960 愛媛県生 猪熊弦一郎・脇田和に師事。新制作協会参加 42歳の若さで目黒アトリエで永眠。
目黒区美術館で3度の回顧展(1990,95,2012)開催。不忍画廊で没後40年展(2000)、駒井哲郎と二人展(2007)開催

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古茂田美津子 「うたたね」 1988年 油彩 455×380(F8)

◎古茂田美津子 1921~2007 東京目黒区生れ 岡田謙三に師事。結婚による中断の後、画業再開し新制作協会出品

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古茂田杏子 「ウサギ」  1990年頃 銅版画 145×150

◎古茂田杏子 1946~ 東京生れ‘70頃~両親の影響で絵画制作。1990より銅版画制作開始。2000年より、「人人展」に出品。 第42回人人展(2018.3.25~30 会場:東京都美術館)出品

描かれた少女は…誰?

それは私です。たしかにあの時、アトリエに呼ばれて「じーっとしててヨ。」と言われ、しばらくは動きたくても我慢して居ました。幼心に〈お父ちゃんの為ならエンヤコラー〉と思う気もありました。「ありがと。もう良いヨ。えらい子じゃ。」と誉められたのも覚えて居ます。
少女の時代は瞬間に過ぎるもの、チャンスを逃さず描き留めておいたのでしょう。
その後十年程で父は他界致しましたが、描かれた「杏子」は今でも私を守ってくれて居ます。
母・美津子は孫を、私は娘を描きました。そしてそれらが“描かれた少女”の〈お守り〉になれば良いナー。と願っています。

古茂田杏子
2018.2/18 記

生誕100年記念展図録 『 c o m o 古茂田守介 』 限定300部  1000円+税

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[ 作品 ] [ 釣谷 幸輝 ] 釣谷幸輝「lost」

[ 2018年3月9日 ]

釣谷幸輝 lost  2018年
メゾチント、雁皮刷り 100×100mm 限定10部  ● ●

シート¥20,000+tax
オリジナル額付(白or茶)¥28,000+tax
問合せ  info@shinobazu.com

 

【門坂流氏へのオマージュ作品制作にあたってのコメント】

門坂氏と初めてお会いしたのはもうかれこれ10数年も前になるかと思う。ちょうど作家生活を続けていくべきかどうか悩んでいた頃だったが、家族を持ちながら飄々と制作に没頭する門坂氏を見て、なんとなく勇気付けられた記憶がある。職人肌でありながら、誰とでも分け隔てなく接してくださるその人柄に、人徳の高さを感じたものである。

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