2014年10月のアーカイブ


[ 二階武宏 ] 二階武宏展 ≪木口木版画・ドローイング・油彩≫

[ 2014年10月31日 ]

二階武宏展 ≪木口木版画・ドローイング・油彩≫
2014.10/10(金)-11/1(土)

不忍画廊での初紹介でもある今展は、京都在住の二階武宏(1980~愛知県生れ)にとっての東京初個展となります。新作だけでなく約10年間の木口木版画代表作を紹介、また昨年(2013)より制作発表しているドローイング、初公開となる油彩画も展示、二階武宏の芸術世界を堪能できる小回顧展示の形式となりました。

第1室・・・2006~2014 大版の木口木版画代表作9点
第2室・・・少し小さな木口木版画、木口木版画の原板と道具の展示、ドローイング、油彩画
小展示室・・・日和崎尊夫、小林敬生、柄澤齋、渡辺千尋、門坂流、斎藤修、二階武宏などビュラン作家の小作品展示(展示替え)


第1室では、2006年~の代表的な大判木口木版画9点を展示、この大判の木口木版画作品は、そのほとんどが国際、国内の主要版画展で受賞されています。

椿や黄楊(つげ)の木口(輪切り)に線刻しますが、第1室の9点の木口木版画サイズ(直径40~50cm)の原板となると樹齢300~400年以上の大木となり、めったに入手する事が出来ません。入手しても(生木であると)10年間ほどは寝かせておかないと彫刻する事が出来ない。


入口横の作品 「出現」(川上澄夫木版画大賞展《準大賞》受賞作)

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<第2室>


二階さんから特別に3点の版木原版をお借りして展示(3点とも絶版となっている版木です)


上:「垂れる魚」2007年作の版木(椿)原版
下:「垂れる魚」版木現版のディテール


「張り付く魚」2004年作の版木(椿)現版


上:「地棲」2008年作の版木原板とビュラン
下:「地棲」版木原板のディテール


「髑髏―2」(特注の額装)


初公開の油彩画。木口木版画制作の合間に描くそうですが、マチエール、ディテールなども研究し独自のペイティング作品になっています。


作家自ら気に入っているという「深海―佇立(チョリツ)」2014年、油彩・キャンバス、455×530


ドローイング
下:「柔らかい塔」2013年 500×350


二階武宏(2014.10.31 不忍画廊個展会場にて)

相馬俊樹WEB評論「ア-ル・エゾテリック vol.10  “二階武宏” 」

 

[ 山田 純嗣 ] 山田純嗣展 絵画をめぐって―反転・反復・反映― 

[ 2014年10月13日 ]

山田純嗣展 絵画をめぐって―反転・反復・反映―
2014.8.30(土)-9.27(土)

一宮市三岸節子記念美術館(愛知)での、大きな個展(絵画をめぐって―理想郷と三遠法)を終えたばかりであわただしく始まった展覧会でしたが、 会期中は沢山のお客様に足を運んでいただきました。
画廊ならではの親密な空間で、じっくりと作品を観ていただけたことと思います。

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山田さんは、美術館で展示された同じ作品(新作)を再構成し、異なる見え方になるような展示を今個展では試みました。

画廊に搬入されてすぐ、瞬く間に完璧な展示を終えました。

今個展(↑ 上図)では横に5点連続で並列して展示した「STRAWBERRY THIEF」は、
美術館(↓下図)では3段4列(計12点)で展示していた。明らかに見え方が異なる。

↑ 上図:色の異なる「WATER LILIES」の6バリエーシヨン
イメージは国立西洋美術館の「睡蓮」であるが色彩を西美以外の国内外

 

 

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