池田満寿夫×3人の黒いヴィナス【成田朱希/さかもと未明/小林美佐子】

[ 2016年1月23日 ]
会期:2016年3月1日(火)~26日(土)
開催時間:11:00~18:30 日祝休廊
★3/3(木)16:30~18:30 アーティストレセプション、追悼 ヨシダヨシエ氏関連小展示

池田満寿夫の芸術を語る上で欠かせないエロス。
『エロスと創造のあいだ』(ヨシダヨシエ著・‘86展転社)のヨシダとの対談の中で「(抜粋)…裸体画はアカデミックな世界では氾濫しているが、キュビズムの視点を通ったセザンヌ、ピカソ以降のモダン・アートの世界で裸体画の範疇は小さくなってると考え、あえて裸体をテーマに選んだ…」と語っている。改めて初期から晩年までの作品の中の女性たちは、動きはあるが無表情で匂いも感じない。
今展は池田満寿夫の初期から晩年までの様々な手法・スタイルで描いた裸体画と、画廊がセレクションした3人の現代女性作家を組合わせたオマージュ企画となります。

 マンゴ 1976 リトグラフ 580×450

【池田満寿夫】(1934~1997)/1960~1980代のドライポイント、メゾチント、リトグラフ、写真など10点

語りかけるヴィナス ヴィナスの死 マンゴ アップル 顔の中の女

 

 わたしうれしい 2015 ドローイング 399×267

【成田朱希】(1966~)/新作、彩色ドローイング、春画など10点

花火 春琴抄 盲目の渦 ワタシノセカイ アップル

 

 

池田満寿夫へのオマージュⅢ病院マリア 2016 コラージュ・インクジェット・胡粉・パール粉・顔彩

【さかもと未明】(1965~)/池田満寿夫へのオマージュ作品、版画家として本格デビュー展。10点

レントゲン帽子2サイケデリック 池田満寿夫のオマージⅢ 病院のマリア 午後の祈り 横たわる男 あるいは 反抗 或る版画家の横顔

黒い真珠 2016 銅板・リトグラフ・手彩色【小林美佐子】(1985~)/池田満寿夫へのオマージュ新作、近作など10点

見知らぬ背中 志向する魚 啓示 思考する魚 夢想 黒い真珠 二粒の黒い真珠

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[ 2016年3月24日 ]

当画廊では命日月3月に池田満寿夫オマージュ展を例年、開催しています。池田と長野高校同級生だった画廊会長・荒井一章は今日、熱海にある池田満寿夫のお墓参りに行く予定です。
1997年3月8日急逝されてから没後19年がたち経ち、亡くなってから美大生となる方が出てくる時代となりました(急逝された1997年に多摩美術大学教授として若い才能を育てる予定でした)
昨年からのオマージュ企画では、生前の池田と親交のなかったアーティストとの共演企画を開催しています。今展の3作家もみな、オマージュ作品を制作し自作とともに並ぶ池田芸術を、ご来廊者とともに楽しんで頂いています。

【展示風景:さかもと未明】

インクジェットに手彩で制作した(左から)クリムトと池田満寿夫へのオマージュ作品。
今企画への参加依頼をして数日後、緊急入院。心配していたところ病室のベッドからこの2点のエスキースが送られてきた。
点滴を受ける自身を撮影しリスペクトする名画の顔にモンタージュさせた。


下:池田満寿夫60年代初期リトグラフ
左上:さかもと未明のドローイング
右上:さかもと未明のオマージュ池田満寿夫作品・プリント(池田リトの女性を男に差し替えたモンタージュ)


ドライポイント作品。

 

【展示風景:小林美佐子】

今展出品の新作。
池田満寿夫自叙伝『思考する魚』のタイトルに惹かれ、この2点の新作タイトルに用いた。


ご本人

 


出品を依頼した2ヵ月半ほどの間に池田満寿夫オマージュ作品(つまり最新作)を6点も制作頂きました。どれも内容の深い秀作揃い!

【展示風景:成田朱希】

今企画(MASUOエロチカとのコラボ)初めに依頼したのが成田朱希。中央の3点は今展の為の新作ドローイング。
両脇の裸婦は第40回人人展(3/2~3/8東京都美術館)出品作。この展示は「人人展」終了後の3/10から完成した。
※画面下:10代でデビューした成田の恩師・美術評論家ヨシダヨシエ氏の資料小展示(ヨシダ氏は2016年1月永眠。)


ご本人


女性が描くエロス・・・成田朱希の画(え)力が近年、益々パワーアップしています。特に今回のドローイング線描は凄いものがあります。

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