菅野 陽|Yo Sugano(1919 – 1995)
1919年1月17日台湾台北生まれ(本名は陽太郎)。
東京美術学校(現東京芸大)で日本画をまなび、作家デビュー時は前衛美術協会展などに油彩画を発表、戦後銅版画に転じる。
1955年、日本版画協会展に出品、翌年同会会員。東京国際版画ビエンナーレ展などで国内を代表する銅版画家として活躍。
銅版画のさまざまな技法(特にエッチング、アクワチント、サルファチントなどの腐食技法)を駆使した繊細且つ大胆な作風で知られる。
国内で初めての銅版画の技法書の著者であり、また初期洋風版画を研究し、83年「江戸の銅版画」を刊行するなど銅版画の研究者として著名である。
1995年12月15日死去。76歳。
略歴
1919 | 台湾に生まれる |
1924 | 日本に帰国 |
1937 | 慶応義塾大学経済学部入学(中退) |
1938 | 東京美術学校日本画科入学(一年上級の油画科に駒井哲郎が在籍) |
1946 | 第6回美術文化協会展に出品 |
1947 | 丸木位里、赤松俊子、山下菊二らと前衛美術会を結成、第1回展(東京都美術館) |
1952 | 第16回自由美術展出品 |
1954 | 関野準一郎の手ほどきを受け、銅版画の制作にのめりこむ。 |
1955 | 日本版画協会第23回展より出品し、会友となる |
1957 | 日本版画協会〈会友努力賞〉受賞、会員となる/ 初個展開催/日本銅版画家協会参加 第1回~第4回 東京国際版画ビエンナーレ展出品(国立近代美術館) |
1962 | 『銅版画の技法』刊行(美術出版社) |
1963 | 前衛美術会、日本版画家協会を退会 |
1964 | 都市立芸術大学彫刻科講師(~1966年) |
1971 | ジャパン・アート・フェスティバル・ブリュッセル版画展に出品 |
1974 | 『日本銅版画の研究 近世』刊行(美術出版社) |
1977 | 『訓蒙画解集 無言道人筆記』刊行 司馬江漢著、菅野陽校注、東洋文庫(平凡社) 1982「日本銅版画史」展出品(東京都美術館) |
1983 | 『江戸の銅版画』刊行(新潮選書) |
1984 | 国立公文書館内閣文庫保管の『米欧回覧実記』の挿画銅版画の修理・復元 |
1995 | 永眠(76歳) |
1996 | 「菅野陽回顧展-銅版画ひとすじの道」(平塚市美術館) |
2000 | 「銅版画師 菅野陽遺作展」(不忍画廊/ギャラリーNOW) |
2005 | 「菅野陽×大島哲以 ~魂で描いた、二人の遺作展~」(不忍画廊) |
2009 | 「生誕90年 銅版画家・菅野陽 -創生の海-」(茅ヶ崎市美術館) |
<主な著書> 「銅版画の技法」(1962美術出版社)、「日本銅版画の研究 近世」(1974美術出版社)、「江戸の銅版画」 (1983新潮社)、「江戸の銅版画(新訂版)」(2003 臨川書店)、「訓蒙画解集・無言道人筆記 東洋文庫 309」(1977平凡社・菅野 陽, 司馬 江漢著) | |
<所蔵> 東京国立近代美術館、オレゴン大学美術館、ニューヨーク近代美術館、ワルシャワ国立美術館、 東京都美術館、町田市立国際版画美術館、浜松市美術館、東京都現代美術館、郡山市立美術館、 茅ヶ崎市立美術館 |
取扱作品
■title: かぜ
■year of production: 1958
■media: 銅版画
■size: H32 × W52 cm
■title: 牛
■year of production: 1959
■media: 銅版画
■size: H12.6 × W14.4 cm
■title: 三人
■year of production: 1963
■media: 銅版画
■size: H10.5 × W17.5 cm
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菅野 陽|Yo Sugano
菅野 陽|Yo Sugano(1919 – 1995) 1919年1月17日台湾台北生まれ(本名は陽太郎)。東京美術学校(現東京芸大)で日本画をまなび、作家デビュー時は前衛美術協会展などに油彩画を発表、戦後銅版画に転じる。1955年、日本版画協会展に出品、翌年同会会員。東京国際版画ビエンナーレ展などで国内を代表する銅版画家として活躍。銅版画のさまざま… -
銅版画 礼讃
2024.8.31-9.7|町田市立国際版画美術館「幻想のフラヌール – 版画家たちの夢・現・幻」展(2024.6.1~9.1)に関連する銅版画作家を中心にご紹介する特別企画展です。 -
特別企画展『異彩の王道』
2023.10.14 – 28|【異彩】普通とは違う。際立って優れている。/【王道】優れた王がなすべき方法、ものごとを進めるにあたって正しいと思われる方法のこと。 “異彩” を放ちながら美術の “王道” を真っ直ぐに突き進む孤高の作家達の選りすぐった作品をご紹介する展覧会です。 -
シノバズクロニクル2023―100年後に遺したい芸術
山中現 ノ 小宇宙part1,2前期:2023.1/13(金)~1/28(土)|*後期:2/1(木)〜2/18(土) 時間:12:00-18:00 休廊:日・月休廊 1960年画廊オープン時から、2023年現在のギャラリーアーティスト新作までを 同じ空間で紹介、近代と現代美術を繋ぐ継続企画シノバズクロニクル2023。 脇田 和 1908‒2005 古茂田守介 1918‒1960 菅野 陽 1919‒1995 駒井哲郎 1920‒1976 斎藤真一 1…
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略歴
1919 | 台湾に生まれる |
1924 | 日本に帰国 |
1937 | 慶応義塾大学経済学部入学(中退) |
1938 | 東京美術学校日本画科入学(一年上級の油画科に駒井哲郎が在籍) |
1946 | 第6回美術文化協会展に出品 |
1947 | 丸木位里、赤松俊子、山下菊二らと前衛美術会を結成、第1回展(東京都美術館) |
1952 | 第16回自由美術展出品 |
1954 | 関野準一郎の手ほどきを受け、銅版画の制作にのめりこむ。 |
1955 | 日本版画協会第23回展より出品し、会友となる |
1957 | 日本版画協会〈会友努力賞〉受賞、会員となる/ 初個展開催/日本銅版画家協会参加 第1回~第4回 東京国際版画ビエンナーレ展出品(国立近代美術館) |
1962 | 『銅版画の技法』刊行(美術出版社) |
1963 | 前衛美術会、日本版画家協会を退会 |
1964 | 都市立芸術大学彫刻科講師(~1966年) |
1971 | ジャパン・アート・フェスティバル・ブリュッセル版画展に出品 |
1974 | 『日本銅版画の研究 近世』刊行(美術出版社) |
1977 | 『訓蒙画解集 無言道人筆記』刊行 司馬江漢著、菅野陽校注、東洋文庫(平凡社) 1982「日本銅版画史」展出品(東京都美術館) |
1983 | 『江戸の銅版画』刊行(新潮選書) |
1984 | 国立公文書館内閣文庫保管の『米欧回覧実記』の挿画銅版画の修理・復元 |
1995 | 永眠(76歳) |
1996 | 「菅野陽回顧展-銅版画ひとすじの道」(平塚市美術館) |
2000 | 「銅版画師 菅野陽遺作展」(不忍画廊/ギャラリーNOW) |
2005 | 「菅野陽×大島哲以 ~魂で描いた、二人の遺作展~」(不忍画廊) |
2009 | 「生誕90年 銅版画家・菅野陽 -創生の海-」(茅ヶ崎市美術館) |
<主な著書> 「銅版画の技法」(1962美術出版社)、「日本銅版画の研究 近世」(1974美術出版社)、「江戸の銅版画」 (1983新潮社)、「江戸の銅版画(新訂版)」(2003 臨川書店)、「訓蒙画解集・無言道人筆記 東洋文庫 309」(1977平凡社・菅野 陽, 司馬 江漢著) | |
<所蔵> 東京国立近代美術館、オレゴン大学美術館、ニューヨーク近代美術館、ワルシャワ国立美術館、 東京都美術館、町田市立国際版画美術館、浜松市美術館、東京都現代美術館、郡山市立美術館、 茅ヶ崎市立美術館 |
取扱作品
■title: かぜ
■year of production: 1958
■media: 銅版画
■size: H32 × W52 cm
■title: 三人
■year of production: 1963
■media: 銅版画
■size: H10.5 × W17.5 cm
■title: 牛
■year of production: 1959
■media: 銅版画
■size: H12.6 × W14.4 cm
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菅野 陽|Yo Sugano
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銅版画 礼讃
2024.8.31-9.7|町田市立国際版画美術館「幻想のフラヌール – 版画家たちの夢・現・幻」展(2024.6.1~9.1)に関連する銅版画作家を中心にご紹介する特別企画展です。 -
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2023.10.14 – 28|【異彩】普通とは違う。際立って優れている。/【王道】優れた王がなすべき方法、ものごとを進めるにあたって正しいと思われる方法のこと。 “異彩” を放ちながら美術の “王道” を真っ直ぐに突き進む孤高の作家達の選りすぐった作品をご紹介する展覧会です。 -
シノバズクロニクル2023―100年後に遺したい芸術
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